人気ブログランキング | 話題のタグを見る

史劇と高句麗。

史劇と高句麗。_f0147413_073877.jpg
私が最初に史劇を見たのは「チャングムの誓い」で、それからしばらくはTVやDVDでも、見れる史劇というのは、朝鮮王朝時代のものか、「ソドンヨ」の百済、新羅が描かれたものだったと思います。高麗時代モノは、まだレンタルにも出ていなかったように思うし、史劇はまだマイナージャンルでした。(^_^;)




史劇と高句麗。_f0147413_0255224.jpgそれが韓国本国で「朱蒙」が空前の大ヒットを飛ばし、その噂は当然日本にも流れてきて、BSフジがあっという間に契約して、80話以上ある長い話を、週に一回放送するという気長な企画が始まりました。(笑)ご存じ「朱蒙」は、高句麗建国の父です。しかし、これを見始めた当時は、高句麗がそんな長い歴史を持ち、幾度もの中国(当時は漢)からの侵略を退ける強い国になるなんてことは思ってもいなかったし、それ以前に高句麗という国に強い思いもなかったわけです。


史劇と高句麗。_f0147413_026445.jpgそうこうしてると、本国ではこの「朱蒙」の大ヒットを切っ掛けに高句麗ブームのようなものが来たらしいのです。
構想2年の、ペ・ヨンジュン主演「太王四神記」も高句麗が舞台で、しかもペ・ヨンジュンが演じたのは、高句麗史上、もっとも広い領土を持った王様(広開土大王)で、しかしこれを見ている時も、タムドク王(後の広開土大王)が高句麗の王だというのは分かってはいたけれど、高句麗という国に特別な愛着は湧きませんでした。
ていうか、「朱蒙」は建国しただけあって、あの三足烏の旗を作ったシーンもあるし、高句麗、高句麗と劇中連呼していたので、高句麗のドラマという印象は強いですが、この「太王~」は、あまりにファンタジー要素が強すぎて、凄く面白かったのは面白かったのだけど、とても碑が建つほどの有名な広開土大王が主人公の高句麗のドラマだったという印象が、私には殆どありませんでした・・・(^_^;)
だって、ドラマ内で「王」といえば、「高句麗の王」より「チュシンの王」という言葉のほうが、圧倒的にたくさん登場し、彼らも高句麗を治める王というより、伝説のチュシンという地域全土を治める偉大なる王として話を進めていたんですもの。高句麗史上もっとも大きな領土を持った王なのに、物凄く高句麗のイメージの薄い王であり物語でした。(でも、面白かったんですよ。私の☆評価は最高の6つを付けています)


これが見終わっても、まだ「朱蒙」は全然終わりではありません。(笑)1年10カ月くらい放送期間がありましたから、その間にも色々並行してドラマを見ているわけです。

史劇と高句麗。_f0147413_0382830.jpgそんな中、TVで「大祚榮」が始まりました。こちらは「朱蒙」よりさらに長い134話ですが、放送が毎日なので、半年ちょっとで見終わることができるわけです。実質高句麗ドラマ3作目にして、ようやくこれが私を高句麗にロマンを感じさせてくれるドラマとなりました。
最初に出てくる遼東~安市城の戦いは、「太王~」のガイドブックの中の年表にも載っていて、とても有名なシーンだというのは、後になって分かったことですが(笑)このドラマを見て、高句麗が大国・隋や唐と何度も何度も戦って、侵略されない強い国だったというロマン(笑)が私にインプットされたのです。
そうすると、「朱蒙」では、単に高句麗の旗なんだな~としか思わなかったのが、あの三足烏の旗がめちゃくちゃ尊いもののように思えて、誇らしく思えて(既に自分が高句麗の民か兵の気分だったので…笑)「大祚榮」て凄いです。あれは、本当に誇り高い高句麗の男たちの物語でした。
さすがに「大祚榮」も長いので、「大祚榮」視聴中に「朱蒙」の放送は終了しましたが、あの偉大なる高句麗建国の王・朱蒙ですが、高句麗のかっこよさを感じさせてくれたのは、断然「大祚榮」のほうです。

思えば「朱蒙」も「太王~」もスターが演じ、スターのかっこ良さが追及されるような作りであった部分も多々あるだろうし、まず「朱蒙」なんて紀元前で資料がほとんどない上に、神話がもとになっているくらいなので、史実なんて、あってないようなもの。物語はひたすらドラマチックにエンタメ性を持たせて作られたという印象です。
もともと高句麗ものが昔は作られなかったのは、位置が現在の韓国ではないということもあり、資料が残っていないからなのだそうです。近年、北朝鮮などと交流があるようになってから、ようやく高句麗モノが作られるようになって、視聴者は時代構成が新鮮なので、そのへんもヒットの要因となったと言われているそうです。

そんな中、「大祚榮」は同じ高句麗モノでも高句麗末期であるせいなのかどうか分からないけど、とても見てきたように史実に近いという印象を受けるのです。(実際は知らないですけどね/笑)日本で言うと戦国時代の国取物語という感じで、だから演出がいくらお芝居調であっても(笑)とてもある意味リアル感を感じました。
彼らからは、誇り高き高句麗の子孫であるプライドを常に感じて、本当に私には高句麗モノの傑作でした。

同時期、「大祚榮」のほんの少し前の時代設定の「ヨンゲソムン」が、やはりドラマとして放送されたようで、見た人の話では、流れとか作りが「大祚榮」に近いとか。でも、「大祚榮」の出来があまりに良かったので、ヨンゲソムンの生涯を描いているのかもしれないけど、見て自分が満足できるかどうかが不安で、まだ手を出す気になれません。(笑)いつか・・・・見てみようかなぁ・・・・012.gif
by himeka_kisaragi | 2009-04-20 01:02 | その他もろもろ…

「宮」以降に見たドラマの感想のみで、それ以前に見たドラマについては、今のところ書いてありません。記事にないドラマについてコメントをくださる場合はカテゴリー「新フリーコメント」の記事にお願いします。※「フリーコメント」はコメントが増えすぎたので変えました


by himeka_kisaragi